更新日 2021年12月01日
肺がんを防ぐ生活習慣改善のポイント
精密検査の結果、肺がんではなかった方も、異常が起こりかけているおそれはあります。以下のポイントを参考に、これからも肺がんの予防にとり組みましょう。
喫煙者は一刻も早く禁煙する
肺がんの最大の予防策は「たばこを吸わないこと」です。喫煙は健康の最大のリスクといわれ、喫煙者は肺がんのハイリスク者です。
禁煙することによって肺がんだけでなく、ほかのさまざまな病気の予防につながりますので、喫煙者はいますぐ禁煙しましょう。
禁煙のためのポイント
- 口寂しくなったら水やお茶を飲んだり、ガムをかんだり、歯を磨いたりして気を紛らす。
- 市販のニコチンガムやニコチンパッチなどの禁煙補助剤などを利用する。
- 医療機関で禁煙外来などの禁煙プログラムにとり組む。
受動喫煙(周囲に流れるたばこの煙を吸うこと)の害を避ける
たばこを吸わない方でも、喫煙者から出るたばこの煙(副流煙)を吸い込む「受動喫煙」により、肺がんにかかる危険性が高まります。喫煙者は周囲の方に注意し、たばこを吸わない人もたばこの煙を避けるようにしましょう。
定期的に肺がん検診を受ける
今回異常がなかったとしても、今後がんになる可能性があります。早期がんのうちに見つけるためには、来年以降も毎年検診を受けることが大切です。
肺がん検診での「要精検」とは?
「要精検」とは?
検診で“がんの疑いがある”病変などが発見された場合が「要精検(要精密検査)」です。「要精検」の判定が出た場合はさらに精密検査を受けて、肺がんなのか他の病気なのかなどを詳しく調べる必要があります。
精密検査は保険適用で受けられます
肺がんの精密検査を受けられる主な受診科は、内科、呼吸器内科などです。精密検査は今回の結果を持参すれば保険適用で受けられます。
肺がん以外にみつかる可能性があるおもな病気
- 肺結核
- 肺炎
- COPD(慢性閉塞性肺疾患)
- 肺線維症 など
早期がんのうちに発見・対処することが大切!
精密検査は早期発見・早期治療のチャンス!
- 医療の進歩により、肺がんも早期に発見すれば治療が期待できるがんになっています。しかし、対処がしやすい「早期がん」の時期は、限られた期間と考えられています。
- 早期がんのうちに発見・対処できれば、治療による体への負担や、治療にかかる時間や費用を少なくすることができます。「要精検」と判定されたら早めに、必ず受診しましょう。
肺がん検診・精密検査の流れ
※良性の病変と診断された場合には、主治医の指示に従ってください。
(厚生労働省、国立がん情報サービス、日本医師会資料などを元に作成)
精密検査の検査内容(検査機関により異なる場合があります)
胸部CT検査
- からだの周囲を360度回転しながらX線照射し、その情報をコンピューター解析により体内をスライスしたような断面画像で病気がないか調べます。
- 肺がんなど呼吸器の病気の発見にとくに有効な検査です。
気管支(内視)鏡検査
- 気管支用の内視鏡(気管支鏡)を鼻や口から挿入し、気管支の中を直接観察します。
- 必要に応じてがんが疑われる部位の細胞や組織を採取し、顕微鏡などで詳しく調べます。