大腸がん

更新日 2023年05月08日

大腸がん

日本人の男女の2人に1人が、がんと診断されています。
がんの部位別でみると、大腸がんは男女ともに多く第1位となっています。
(2019年人口動態統計がん死亡データより)
早期であれば、95%以上が治癒するので、早期発見が重要です。

大腸の構造

 

大腸の全長は約2mで、大きく結腸、直腸と肛門の3つに分類されます。
食べ物は、小腸から大腸に入ると、まず盲腸を通り、上に向かう上行結腸、横に進む横行結腸、下に向かう下行結腸、そこからS字状に曲がったS状結腸を通って直腸を下って肛門から排出されます。
大腸がんの死亡数は食の欧米化の影響か増加傾向にあり、今後も増加すると予想されています。

症状

大腸がんは早期の段階では症状がほとんどありませんが、以下の症状のときは大腸がんを疑って医療機関で検査を受けましょう。
※がんの発生場所によっては症状がでにくくなる場合もあります。

●便に血や粘液が混じったり、下血したりする(痔と自己判断しないこと)
●下痢と便秘を繰り返す(便通異常)
●残便感がある
●腹部に膨満感がある
●腹痛がある
●肛門痛がある
●腹鳴(おなかがゴロゴロ鳴ること)がある
●便が細くなった
●貧血症状が続く
●治りにくい痔がある

検査方法

一般的な大腸がん検診で行われるのは、便のなかの血液を調べる「便潜血反応」です。
大腸にがんやポリープなどがあると、便に出血がみられます。この検査が陽性で、精密検査を受けたら早期がんが見つかったという例が増えています。
精密検査や人間ドックでは「大腸内視鏡検査」が行われます。

原因

消化管である大腸は食べ物の影響を受けやすく、大腸がんは動物性脂肪やたんぱく質のとり過ぎが原因といわれています。肉食中心の高脂肪食へのシフトなど、いわゆる食生活の欧米化が、大腸がんが増加傾向を示す原因と考えられています。

治療方法

「手術療法(外科療法)」「放射線療法」「化学療法(抗がん剤治療)」が、組み合わせられながら行われます。手術治療では、早期であれば、開腹をせずダメージの少ない内視鏡による切除や、場所によって腹腔鏡を使用しての腹腔鏡下手術も行われます。
肛門に近い部分の進行がんでは、がんと一緒に肛門を切除することもあり、その場合は人工肛門をつくることで、排泄を行えるようにします。

監修/森山 紀之(元 国立がん研究センターがん予防・検診研究センター長)

※治療の方法や内容等については、主治医とよくご相談ください。

大腸がんについて、詳しくは国立がん研究センターのサイトもご覧ください

大腸がん(国立がん研究センターがん情報サービス)

大腸がんリスクチェック

大腸がんリスクチェック(国立がん研究センター予防研究グループ)

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