更新日 2021年12月01日
乳がんを防ぐ生活習慣改善のポイント
精密検査の結果、乳がんではなかった方も、乳房に異常が起こりかけているおそれはあります。乳がんは自分でもチェックできるがんですので、日頃から予防にとり組みましょう。
自己チェックで異変を発見する
見てチェックする
鏡の前で、腕を上げ下げするなど姿勢を変えたり、鏡にうつす角度を変えたりしてチェックすると効果的です。
- 乳房に、くぼみ、ひきつれなどはないか。
- 左右の乳房の形に差はないか。
- 乳頭にくぼみやただれはないか。
触っててチェックする
あおむけに寝て乳房を平たくした姿勢や、お風呂に入ったときにせっけんのついた手で触ると、異変がわかりやすくなります。
- 乳房やわきの下などに、硬いしこりのようなものはないか。
- 乳首を軽くつまんだときに、分泌物がないか。
【 触り方】
4 本の指をそろえ、指の腹をすべらせるように触りましょう。【指で触る範囲】
乳房の突出している部分のほか、上は鎖骨、下は肋骨の弓側のところまで、内側は胸骨の中央、外側はわきの下まで、まんべんなく触りましょう。
肥満などに注意する
とくに閉経後は肥満が乳がんのリスクになります。適量でバランスのよい食事と運動で、肥満を予防・解消しましょう。
また、喫煙や過剰飲酒もリスクですので、喫煙習慣のある方はできるだけ早く禁煙し、飲酒習慣のある方は節酒しましょう。
乳がん検診での「要精検」とは?
「要精検」とは?
検診で“がんの疑いがある”病変などが発見された場合が「要精検(要精密検査)」です。「要精検」の判定が出た場合はさらに精密検査を受けて、乳がんなのか他の病気なのかなどを詳しく調べる必要があります。
精密検査は保険適用で受けられます
乳がんの精密検査を受けられる主な受診科は、婦人科、乳腺外科などです。精密検査は今回の結果を持参すれば保険適用で受けられます。
乳がん以外にみつかる可能性があるおもな病気
- 乳腺症
- 乳房脂肪壊死
- 乳管内乳頭腫
- 乳腺線維腺腫 など
早期がんのうちに発見・対処することが大切!
精密検査は早期発見・早期治療のチャンス!
- 医療の進歩により、乳がんは早期に発見すれば、ほぼ確実に治すことができます。しかし、対処がしやすい「早期がん」の時期は、限られた期間と考えられています。
- 早期がんのうちに発見・対処できれば、治療による体への負担や、かかる時間や費用も少なくてすみます。「要精検」と判定されたら早めに、必ず受診しましょう。
乳がん検診・精密検査の流れ
※良性の病変と診断された場合には、主治医の指示に従ってください。
(厚生労働省、国立がん情報サービス、日本医師会資料などを元に作成)
精密検査の検査内容(検査機関により異なる場合があります)
マンモグラフィ
- 乳房専用のX 線検査で、プレートで乳房をはさんで撮影します。乳房を強く圧迫するため、痛みを感じる場合もあります。
- しこりになる前の小さながんも発見可能で、疑わしい部分の追加撮影を行います。
乳房超音波検査
- 横になり乳房の上から超音波(エコー)をあて、しこりの形や周りの状態などが不規則ではないかなど、乳房の状態を調べます。
- 痛みをともなうことはなく、放射線被曝の心配もありません。
細胞診・組織診
- 疑わしい部位に針を刺して細胞や組織を採取し、がんかどうか調べます。