更新日 2025年07月31日

乳がんは女性がかかるがんで最も多く、年々増え続けています。発症年齢は60歳代がピークですが、30歳代から増え始めます。定期的に検診を受け、早期発見につとめましょう。
乳がんの危険因子
乳がんのおもな原因としては、過度の飲酒、喫煙、動物性脂肪のとり過ぎ、肥満、遺伝などがあげられます。また、女性ホルモンの分泌が深く関係しているため、初経が10歳以下だった人、妊娠・出産の経験がない人、授乳の経験がない人、初産が高齢だった人、閉経年齢が遅い人、また経口避妊薬(ピル)を使用している人(女性ホルモンの過剰摂取)などは、乳がんになりやすいといわれています。
乳がんは女性特有のがんですが、ごくまれに男性にも発症することがあります。
乳がんになりやすい人

- お酒が好きでよく飲む人。
- たばこを吸う人。
- 40歳以上の女性。
- 肉食中心で、動物性脂肪をよくとる人。
- 運動不足で肥満気味の人。
- 初経年齢が早い人や閉経年齢が遅い人。
- 妊娠・出産歴がない人や授乳したことがない人。
- 初産年齢が高い人。
- 経口避妊薬(ピル)をよく使用している人。
- 閉経後にホルモン補充療法を受けたことがある人。
(全国乳癌患者登録調査報告 第32号より)
症状
乳がんの症状といえば、乳房のしこりです。乳がんの大きさが、0.5〜1cmほどになると、自分自身で触ってわかるくらいのしこりになります。
がんが皮膚の近くまで達すると、皮膚がひきつれたり、表皮がただれたり、えくぼのようなくぼみがみられることがあります。リンパ節まで転移した場合は、わきの下がはれたり、腕のむくみ、しびれなどを覚えることもあります。乳首からの異常分泌物にも注意が必要です。
検査方法
一般的に「マンモグラフィ」という乳房専用のエックス線撮影検査が行われます。なお、品川区では40歳以上の方はマンモグラフィーに追加して超音波検査も受診することができます。
また、乳がんは、ある程度の大きさになれば自分で発見できることもあります。ふだんから自己チェックするとともに、品川区では34歳から検診を受けられますので、早期発見のためにも定期的に乳がん検診を受けましょう。
治療方法
状態に応じて「手術療法(外科療法)」「放射線療法」「化学療法(抗がん剤治療)」「ホルモン療法」などの治療が行われます。現在、乳房をできるだけ切らない乳房温存療法が普及していますが、切除した場合でも乳房再建術による乳房復元も可能になっています。
ブレスト・アウェアネス(乳房を意識する生活習慣)
着替えのとき、入浴タイムなどに、乳房を見て・触って、しこりやひきつれ、変形などがないか確認しましょう。こうしたブレスト・アウェアネス(乳房を意識する生活習慣)で日頃から正常な乳房の状態を知っておくと、乳房の変化に気づきやすくなり、乳がんの自己発見につながります。
東京都ホームページ:TOKYO女子けんこう部
まずは目でチェック!

鏡の前で、両手を下ろした楽な姿勢で乳房をチェック。
腕を上げ、両手を頭の後ろで合わせて、乳房をチェック
触ってしっかりチェック!
体を洗うとき

- 指の腹で、乳房を軽く 押さえて、なでるように、 すべらせるように触る
横になって

- 肩の下に折ったタオルなどを入れ、乳房が胸の上に平均に広がるようにする
- 調べる乳房側の腕を曲げ、手は頭の後ろに
- 指の腹で、乳房を軽く押さえるようにして触る