品川区のがん死亡の現状とがん検診受診率について

更新日 2025年07月31日

がんの現状

がんは、1981年(昭和56年)から40年以上、日本人の死因の第1位となっています。
わが国のがん死亡数の2023年(令和5年)推計値は約39万6千人であり、り患者数は約103万4千人となっています。また、男性、女性ともに、おおよそ2人に1人が一生のうちにがんと診断され、男性ではおおよそ4人に1人、女性ではおおよそ6人に1人ががんで死亡する状況です。
一方、医療の進歩等により、生存率は向上しており、がんと診断されても自分らしく生活を続けるための政策・施策の充実がより重要になっています。

品川区のがん死亡の現状

全国、東京都、区全体のがん(悪性新生物)による死亡割合を比較してみると、品川区(25.4%)は、全国(24.3%)や東京都(25.0%)と同程度となっています。
また、69歳以下の死亡割合をみると、全国で39.1%(男性33.2%、女性51.4%)と非常に高く、国は69歳以下の者を特にがん検診を推奨すべき対象者として積極的な受診勧奨を推進しています。

死因別死亡割合

全国のがんによる死亡割合は24.3%、心疾患14.7%、老衰12.1%、脳血管疾患6.6%、肺炎4.8%、不慮の事故2.8%、自殺1.3%、その他33.4%
東京都のがんによる死亡割合は25.0%、心疾患14.7%、老衰12.8%、脳血管疾患6.3%、肺炎4.5%、不慮の事故2.6%、自殺1.6%、その他32.5%

出典:人口動態統計令和5年(厚生労働省)

死因別死亡割合

品川区のがんによる死亡割合は25.4%、心疾患15.1%、老衰12.0%、脳血管疾患5.7%、肺炎3.7%、不慮の事故2.5%、自殺1.8%、その他33.8%
品川区男性のがんによる死亡割合は26.7%、心疾患15.8%、老衰7.1%、脳血管疾患5.4%、肺炎3.7%、不慮の事故3.0%、自殺2.3%、その他35.9%
品川区女性のがんによる死亡割合は24.1%、心疾患14.6%、老衰16.7%、脳血管疾患5.9%、肺炎3.6%、不慮の事故2.0%、自殺1.4%、その他31.8%

品川区における死因別死亡率の推移(人口10万対 ※人口は毎年10月1日現在)

区の死因別死亡率の年次推移(人口10万対)。令和元年 悪性新生物228.4 心疾患115.7 脳血管疾患54.6。令和2年 悪性新生物223.3 心疾患113.4 脳血管疾患50.5。令和3年 悪性新生物224.1 心疾患121.3 脳血管疾患52.6。令和4年 悪性新生物223.8 心疾患121.4 脳血管疾患47.7。令和5年 悪性新生物220.3 心疾患131.5 脳血管疾患49.1。

区民の死因の第1位は「がん(悪性新生物)」であり、第2位以下の「心疾患」「脳血管疾患」と比べ、死亡率は大きく上回っています。

男性におけるすべてのがんの75歳未満年齢調整死亡率の年次推移(人口10万対)

男性におけるすべてのがんの75歳未満年齢調整死亡率は減少傾向にあり、令和3年以降は東京都よりも低い割合に減少。人口10万人に対する人数は、平成30年 全国88.6 東京都84.7 品川区86.2。令和元年 全国86.0 東京都81.5 品川区86.9。令和2年 全国85.6 東京都78.1 品川区81.4。令和3年 全国82.4 東京都76.4 品川区73.3。令和4年 全国81.1 東京都73.1 品川区61.9。

女性におけるすべてのがんの75歳未満年齢調整死亡率の年次推移(人口10万対)

女性におけるすべてのがんの75歳未満年齢調整死亡率は概ね減少傾向にあり、令和3年以降は東京都よりも低い割合に減少。人口10万人に対する人数は、平成30年 全国56.0 東京都54.9 品川区55.9。令和元年 全国55.2 東京都52.8 品川区53.7。令和2年 全国54.9 東京都53.5 品川区59.0。令和3年 全国53.6 東京都51.8 品川区47.5。令和4年 全国54.9 東京都54.0 品川区51.4。

区のがんの部位別死亡者数の年次推移(全体)

区の死因別死亡率の年次推移(人口10万対)。 平成30年 死亡数970人 1位から順に 肺がん223人 大腸がん119人 胃がん103人 膵臓がん88人 肝臓がん60人 乳がん49人 食道がん32人 胆のうがん27人 令和元年 死亡数916人 1位から順に 肺がん192人 大腸がん117人 胃がん96人 膵臓がん86人 乳がん54人 肝臓がん50人 胆のうがん46人 食道がん40人 令和2年 死亡数910人 1位から順に 肺がん156人 大腸がん127人 膵臓がん111人 胃がん91人 肝臓がん57人 食道がん39人 乳がん38人 胆のうがん28人 令和3年 死亡数907人 1位から順に 肺がん178人 大腸がん127人 膵臓がん92人 胃がん91人 肝臓がん65人 乳がん46人 胆のうがん46人 食道がん26人 令和4年 死亡数905人 1位から順に 肺がん190人 大腸がん121人 膵臓がん93人 胃がん81人 肝臓がん53人 乳がん50人 胆のうがん39人 食道がん33人。肺がん、大腸がん、胃がん、乳がんについては区でがん検診を実施しています。
※色のついているがんは、区でがん検診を実施しています。

品川区がん検診受診率

品川区がん対策推進計画(令和2年度~6年度)の結果

指標

策定時

目標

現状値

胃がん検診受診率

4.4%

7.4%

5.6%

肺がん(一般)検診受診率

7.5%

10.5%

9.1%

大腸がん検診受診率

21.5%

24.5%

20.0%

子宮がん検診受診率

27.4%

30.4%

37.2%

乳がん検診受診率

25.4%

28.4%

32.0%

胃がん(エックス線)検診精密検査受診率

83.9%

国の許容値・目標値の達成

(90%)

86.5%

胃がん(内視鏡)検診精密検査受診率

97.4%

肺がん検診精密検査受診率

76.2%

87.6%

大腸がん検診精密検査受診率

52.6%

59.9%

子宮がん検診精密検査受診率

68.6%

79.6%

乳がん検診精密検査受診率

87.3%

90.6%

受診率:品川区における算出方法による令和5年度受診率
精密検査受診率:東京都におけるがん検診精度管理評価事業調査による令和4年度受診率

現状

  • 各種がん検診の受診率について、概ね、策定時よりも増加しています。子宮がん、乳がんに関しては、目標値を達成しています。
  • 各種がん検診の精密検査受診率について、いずれも策定時より増加しています。胃がん(内視鏡)、乳がんに関しては目標値を達成しています。

課題

  • がん検診の受診率、精密検査受診率については、概ね向上していますが目標値には到達しておりません。今後も検診の質を向上し、早期発見、早期治療につなげていくことが重要です。

 

 

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