5つの健康習慣の実践によるがんの予防

更新日 2025年07月29日

がん予防についての研究からは、がんと生活習慣病・環境との間に深い関わりがみられ、生活習慣を改善することで誰でもがん予防に取り組むことができます。予防として、「禁煙」「節酒」「食生活」「身体活動」「適正体重の維持」の5つの生活習慣に気をつけることが重要であるとされています。

5つの健康習慣に関するポイント

喫煙

  • たばこは吸わない
  • 他人のたばこの煙を避ける

飲酒

  • 適度な飲酒量を心がける

食事

  •  減塩する
  •  野菜と果物をとる
  •  熱い飲み物や食べ物は冷ましてから

身体活動

  • 無理のない範囲で可能な限り身体を動かす時間を増やす

体形

  • 適正体重を維持する ※太りすぎ、痩せすぎに注意

「感染」もがんの主要な原因です

B型・C型肝炎ウイルス 肝がん
ヘリコバクター・ピロリ菌 胃がん
ヒトパピローマウイルス(HPV) 子宮頸がん
ヒトT細胞白血病ウイルスⅠ型(HTLV-1) 成人T細胞白血病・リンパ腫

(出典)国立がん研究センター社会と健康研究センター「科学的根拠に基づくがん予防 がんになるリスクを「減らす」ために」

5つの生活習慣に気をつけて生活している人とそうでない人で、将来がんになる確率は?

5つの健康習慣ののうち0または1つのみ実践した場合のリスクを100とした場合の棒グラフ。5つのうち実践した健康習慣の数が2の場合、男女ともに86%。3つ実践した場合、男性72%、女性73%。4つ実践した場合、男性61%、女性68%。5つ実践した場合、男性57%、女性63%。5つの健康習慣を実践する人は、男性で43%、女性で37%リスクが低い。

5つの健康習慣を実践する人は、0または1つ実践する人に比べ、男性で43%、女性で37%がんになるリスクが低くなるという推計が示されています。

5つの健康習慣を実践することでがんリスクはほぼ半減します。できそうなことから取り組み、1つでも多くの健康習慣を身につけていきましょう。

出典:国立がん研究センター「がん情報サービス」(科学的根拠に基づくがん予防)

下記のグラフは、日本人のがんり患のうち、もし特定の要因がなかったとしたら何パーセントが予防可能であったかを試算した研究結果です。 男性は43.4%、女性は25.3%が予防可能であったと推計されています。

男性

日本人におけるがんの要因の男性グラフ。喫煙23.6%。受動喫煙0.2%。感染18.1%。飲酒8.3%。塩分摂取3.0%。過体重・肥満1.0%。運動不足1.0%。野菜摂取不足0.3%。果物摂取不足0.1%。全体43.4%

女性 

日本人におけるがんの要因の女性グラフ。感染14.7%。喫煙4.0%。受動喫煙0.9%。飲酒3.5%。塩分摂取1.6%。運動不足1.6%。ホルモン剤使用0.4%。過体重・肥満0.3%。野菜摂取不足0.1%。果物摂取不足0.0%。全体25.3%

*「全体」は、複数のリスク要因が組み合わさってがんになった場合を調整しているため、各項目の単純合計値ではありません。
出典:国立がん研究センター「がん情報サービス」(科学的根拠に基づくがん予防)

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